藤井基之の国会レポート2002(その5)


ゴールデンウィークもあっという間に過ぎました。まだ梅雨入りには早いと思いますが、連休明けから東京は雨模様の日が多く、また、いやに暑かったり、寒かったりと不順な天候が続いています。国会もいよいよ法案審議に入りましたが、議員秘書問題などで波乱含みの国会審議が続いて来ました。

 そんな中、まず衆議院の有事法制特別委員会が動き出しました。国民的関心も高く与野党対立法案でもあり、今後の国会運営をも左右するかも知れずハラハラしています。
神戸の震災のときもそうでしたが、医薬品業界は製薬企業から薬局,薬店まで挙げて震災被害者の治療に必要な医薬品の確保、供給に全力を尽くしました。有事における備えには医療や医薬品の確保は最重要の課題であり、その意味でも私もしっかり勉強しておくつもりです。

 そんな折もおり、中国の日本総領事館で北朝鮮からの亡命事件が勃発しました。このホームページのハイライトの欄でご紹介していますように(是非ご覧下さい)、先月23日、24日の両日、東京で国際麻薬統制サミットを私が事務局長を務める麻薬議連などの主催で開きましたが、サミットの席上、中国の代表から、中国の薬物乱用事情について報告があり、また国際協力の推進などかってない積極的な発言があり、開かれた中国を実感していただけに複雑な感がいたします。真に、何時、何が起こるか分からないのが外交というものであり、平時に有事を考えることの重要性を痛感しました。

 さて、国会ですが、冒頭で述べましたように、スケジュールがはっきりしないままに本会議や各委員会が時折開催され、召集される状態が続いています。薬事法の一部改正案の審議も、健康保険法等の一部改正案の審議も、遅々として進まずという状況です。

 そんな中、連休前は、国際麻薬統制サミットで大忙しの毎日でしたが、サミットが終わりほっとしたのも束の間、引き続いて今度は、自民党の厚生労働部会に設けられた「食品衛生規制に関する検討小委員会(委員長:衆議院議員 長瀬甚遠先生)」のメンバーを命じられました。ご承知のようにBSE問題、食品虚偽表示問題、雪印問題等を契機として、政府は「食品安全行政に関する関係閣僚会議」を設け、また自民党内にも「食の安全確保に関する特命委員会」が設置され、議論が続けられています。これらと併行して党の厚生労働部会として上記の検討小委員会を設けることとなったものです。検討小委員会の目的は、食品衛生規制の立場から食品の安全性問題を検討し、政府に対し提言をすることであり、早急に提言書を作成することとなりました。私も原案作成メンバーとして参加するよう長瀬委員長より指示があり、長瀬先生等と共に厚生労働省の考えも聞きながら連休前から原案作成に追われました。

 5月14日、検討小委員が開かれ、原案を了承、次いで翌15日、8:30a.m.から開かれた厚生労働部会に報告され、部会の承認を得ました。

 提言は、

1) 国の責務の明確化
2) 食品の安全性確保に係わる基準の整備
3) 監視・検査体制の充実・強化
4) 食品に起因する事故への対応
5) 食品の安全に関する研究・情報収集及びリスクコミュ
  ニケーションの強化

と広範にわたっています。主な具体的提案を挙げてみますと以下の通りです。

1) 食品衛生法を改正し、繰り返し基準に違反し、輸出国におい   
  て十分な安全対策がとられていないなど、違反の蓋然性の高い  
  特定の国からの食品を包括的に輸入禁止できる仕組みを創設す  
  る。
2) 指定検査機関の活用を図る等、アウトソーシングを含め、輸入食品に対する監視体制
  の強化を図る。
3) 大規模・広域食中毒発生時に国が自治体に対し指示できる権 
  限を創設し、また自治体間の役割の明確化を図る。 
4) 食中毒発生時において原因究明や被害拡大防止のため、食品製
  造者等に対して、原材料等の購入元、販売元に関する記録の保 
  管を求める。
5) 食品衛生法、JAS法等各法にまたがる食品表示について国民
  に分かり易くする見地から一元的な見直しを図る。
6) ハサップ承認制度について、一定期間ごとに見直しを行う更新
  制度を導入する。
   (注) ハサップ HACCP
1960年代、米国アポロ計画において宇宙食の安全性を   
     高度に保証するシステムとして考案された食品製造過程    
     管理の手法。HACCPは、Hazard Analysis Critical    
     Control Point Systemの略称。わが国では、平成7年に 
     食品衛生法が改正され、「総合衛生管理製造過程承認制   
     度」として法律に規定された。
7) 食品の流通拠点や製造加工施設に重点を置いた監視・検査体制
  の強化を図る。
8) 施策内容や施策決定過程等を消費者を始めとする関係者に  
  対して、科学的かつ分かり易く説明する取り組みや体制を強化
  する。

 今後、自民党の特命委員会や関係閣僚会議の対策案がまとめられて行くものと思いますが、厚生労働部会として食品衛生法の改正等について提言して行くこととなりましょう。 

 国会会期も、予定通りなら残すところ1ヶ月。しかし、予算関連法案である健康保険法等の一部改正もまだ審議に入ったばかりであり、重要法案が山積みとなっています。今国会会期の延長は必至でしょうか。

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