藤井基之の国会レポート2004(その9)


 9月に入ってもなお暑い日が続きましたが、彼岸花も咲いて、秋の訪れを感じます。日も短くなって来ました。
 ところで9月1日は防災の日でしたが、今年の9月、日本列島は自然の脅威に曝されました。
 まず、9月に入ってすぐ台風18号が吹き荒れました。沖縄、九州、四国、信越、東北等、各地で物等に大きな被害が出てしまいました。私は、9月2日、岡山出張の帰り、夜の新幹線の中に缶詰となりました。東京に着いたのが午前3時、JRも地下鉄も動いていないその時間帯は、普通、新幹線がホテル代わりになるそうです。私も、“新幹線ホテル”を初体験しようかとも思いましたが、思い直して自宅に電話、車で迎えに来てもらいました。
 さらに、三重、和歌山を襲った地震。紀伊半島が、南に4cm移動したとの報道がありありました。
 そして、浅間山の噴火。浅間高原の高原野菜が被害を受けたとのこと。浅間山は1983年に今回と同じぐらいの規模の噴火があったとのことですが、なんといっても浅間山の噴火といいますと、1783年、天明の大噴火が有名です。1783年5月から8月にかけての90日間、活動、8月5日に大噴火、1151人の人命が失われました。有名な鬼押出しの奇岩は、この噴火のときの溶岩がかたまったものと聞きました。
 勿論、今回の噴火は、そんな心配をする必要はないとのことですが、自然とは、本当に気まぐれなもの、日常からの「防災」の大切さを痛感しました。
一方、海外でも大きな事件がありました。ロシアのテロ組織による学校人質事件です。人質となった人々のうち、300人を超える死亡者が出てしまいました。そして、9月9日には、インドネシアのジャカルタのオーストラリア大使館前で爆発があり、それがイスラム過激派による自爆テロらしい、ということです。米国のイラク戦争をオーストラリア政府が支持していることに対する報復らしいとのことです。
 私は、霞ヶ関時代の昭和57年から3年間、在インドネシア日本大使館の一等書記官として勤務していました。当時は、ジャカルタの治安はよく、日本人が夜出歩いても危険はほとんど無い、と言われていました。そのジャカルタでこのようなテロ事件が起こる時代となってしまったことは、本当に悲しいことです。
 8月末、各省庁の来年度予算の概算要求案が公表されました。例年、この時期、各省庁が次年度の事業と予算の概算要求案をまとめ、財務省に提出します。
そして、9月から財務省のヒヤリングが始まり、年末にかけて、財務省で各省案の査定が進められて行きます。12月20日頃、財務省の査定結果が各省に内示され、最後の予算折衝が行われ、政府案が決定されます。
 そこで、8月末に公表される各省概算要求を見ることによって各省の次年度事業をみることができるわけですが、厚生労働省の薬剤師関係事業をみてみますと、新しい事業が3つ挙げられています。
 第一に、指導薬剤師実務実習実施講習会事業です。これは、薬学教育6年制の実施に備え、長期実習受入施設の基準を満たす薬局・病院の薬剤師を対象に講習会を実施し、指導薬剤師を年次計画で養成することとなっています。要求予算額は、3225万円となっています。なお、実習受入施設の基準は、今年度中に作成されることになっています。
 第二に、薬剤師実務研修等実施検討事業です。案では、薬学6年制の実施と併行して、現行の学部4年生薬剤師の卒後研修の充実を図るための事業となっています。平成17年度は、研修の内容、研修の教材、研修希望者と受入施設の調整(マッチング)方法の検討、研修情報・管理システムの開発を行うとしています。要求額は、まずは3700万円程度ですが、厚生労働省は、この事業が認められれば10万人規模の薬剤師卒後研修を年次計画で実施したいとしています。
 第三に、医薬分業総合推進方策検討事業です。医薬分業は、全国平均で50%を超える時代となりましたが、医薬分業に対し、患者等からメリットが感じられない等の指摘もあることから、患者ニーズ等を踏まえ、医薬分業の質的な向上を図るための方策を総合的に検討するという事業です。要求額は4020万円となっています。

 今年もまた、敬老の日に先立って、厚生労働省が長寿番付を発表しました。100才以上の長寿者が13000人を越えたそうです。毎年10%づつ、100歳以上人口が増えているということです。安心、健康長寿国を守るため、社会保障制度の一層の充実強化を進めて行かなければなりません。

[haiku=”秋あかね きっとひかりを 食べている (坂本春子)”/haiku]

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