1月9日 カヌー選手ドーピング

クリーンさが売り物の日本スポーツ界にあって、前代未聞のドーピング事件です。昨年9月開催のカヌー日本選手権で、ともに東京五輪を目指すライバル選手の飲料に意図的に禁止薬物を混入。自ら名乗り出て事実関係を認めた鈴木康大選手(32)に対し、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)は「8年間の資格停止処分」を科し、被害を受けた小松正治選手に科せられていた「4年間の暫定資格停止処分」は9日付で解除しました。禁止薬物を用いライバル選手を陥れようとした今回の事件は、過去に前例は無く、極めて異例。東京五輪・パラリンピックは間近に迫りつつあります。スポーツ関係者への倫理の高揚は当然のこととして、今後のドーピング対策の範囲の拡大・再構築が急がれます。