11月24日 医療経済実態調査

厚労省・中医協に示された標記報告によると、一般病院の損益率は令和元年度ー3.1%、2年度ー6.9%(コロナ補助金を含めると0.4%)。コロナ補助金により経営が成り立っている様子が分かります。診療報酬・調剤報酬等の議論はどう展開されていくのでしょうか?

保険薬局の経営に対するコロナの影響も無視出来ません。個人薬局(41施設)の処方箋枚数は前々年度の11232枚が前年度9315枚に減少しており、収益は-7.4%。法人薬局(863施設)は17393枚が17019枚に減り、収益は-1.7%。同一グループの保険調剤を行っている店舗数別に見ると、1店舗(95施設)の収益は-3.5%、2~5店舗(256施設)-2.5%、⒍~19店舗(161施設)-0.9%と減少を示し、損益差額も大幅に減少。一方、20店舗以上(351施設)は収益-1.1%、費用-2.1%と損益差額は増加、処方箋枚数も増加。2極化が顕著になっています。

職種別常勤職員一人平均給料年額も示されていますが、対前年度比マイナスが目立ちます。医療従事者の処遇改善は喫緊の要請です。薬剤師に限れば、一般病院(国立)のみ0.8%延びているものの、他は保険薬局の管理薬剤師、薬剤師を含めすべてマイナス。厳しい環境が見て取れます。