12月27日(月) 規制緩和答申

 24日(金)夕、規制改革・民間開放推進会議が、「規制改革・民間開放の推進に関する第一次答申」を出しました。予定通り、重要検討項目についての同会議の意見がまとめられています。主なものを挙げてみます。

 1) 混合診療の解禁
   混合診療については、結局、当初検討されていた全面解禁ではなく、次の2点についての保険との併用を解禁することを提言しています。

  ○ 国内未承認薬の使用について、治験を、確実に実施し、制度的に切れ目なく保険診療との併用が可能な体制を作ること。そのために、専門家による検討会を設置し、最長でも3ヶ月以内に、治験の実施について結論を出すこと。また、米英独仏で承認されたものについては、概ね全て、治験の実施に繋げること。
   
    現在、特定療養費制度では、健保未採用の治験薬の使用について、特定療養費が認められていますが、この答申は、治験を速やかに実施することによって、未承認薬の使用を可能にしようということです。

  ○ 先進医療技術については、「必ずしも高度でない先進技術」も特定療養費での実施を認めること。そのために専門家の検討会を設置し、原則3ヶ月以内に実施可能とすること
  
    これまでは、新しい医療技術については、高度先端医療に混合診療が認められていましたが、これを緩和するということです。

 2) 医薬品の一般小売店での販売
   一般用医薬品の販売規制の緩和について、同会議は、風邪薬など緊急に必要なものが緩和されていない、と不満を表明しつつ、さらに検討することを求めた上で、具体的施策として、つぎのことを提言しています。

   ○ 医薬品のリスクの程度を評価し、それぞれのリスクに応じて、薬剤師等の専門家の配置のあり方や専門家の関与における情報通信技術の活用等を検討し、その結論を踏まえて必要な措置を講ずるべき。
   ○ 医薬品の医薬部外品への移行に伴い、医薬品と医薬部外品の境が不明確となっており、明確とするため、必要な措置を講ずるべき。
   ○ 高度な知識・技術を有する薬剤師を活用し、医薬分業を実効性のあるものとするため、薬剤師の疑義照会、医師の処方への薬剤師の助言、推奨が行われるよう、積極的な措置を講ずるべき。
 
   厚生労働省が、既に進めている医薬品販売規制検討会議の推進を提言しているものです。

3) ハローワークの民間開放促進

 ○ ハローワーク(公共職業安定所)の関連業務の民間開放を一層促進する。有料職業紹介や職業訓練で優れたノウハウを有する民間事業者の力を活用する。
 ○ 市場化テストのモデル事業として、キャリア交流プラザ、若者版キャリア交流プラザ事業を実施する。