7月31日(木曜日) シーリング

8時から、党本部で、政調、厚生労働部会等の合同会議が開かれました。議題は、平成16年度予算編成に当たっての厚労省所管予算の概算要求基準案(シーリング)についての説明でした。 シーリング案では、平成16年度の社会保障関係費(年金や医療費などの義務的経費)については、自然増9100億円と見込まれているが、これを6900億円まで、約2200億円を抑制するとしています。 そのための方策の一つとして、財務省は、年金について、過去3年間、特例措置として据え置きされてきた物価スライド分1.7%(約850億)円と、平成15年度の物価下落幅0.4%(200億円)を加えた2.1%の年金引き下げを提案しています。しかし、自然増の抑制のための具体的方策については、この段階では決めず、年末までの予算編成の過程で引き続き協議して行くこととなったとのことです。 ところで来年は医療費改定の年に当たりますが、シーリング案段階では、医療費についてはなにも触れらていません。ただし、30日に行われた第17回経済財政諮会議でまとめられた「16年度予算の全体像」の「社会保障制度改革」の項には、「診療報酬・薬価については、近年の物価・賃金の動向を踏まえたものとし、国庫負担を抑制する」と明記しています。 一方、7月29日、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本看護協会の四師会が、平成16年度予算編成について共同声明を発表しましたが、その中で、「物価・賃金の下落を上回る勢いで平成14年度以降の医療費は縮小傾向が強まっている」「これ以上の医療費縮減は、医療の質の低下を招く」としています。 年末の16年度予算の政府案の作成までには、自民党総裁選、臨時国会、そして多分、衆議院選挙(?)と、続きます。せめて、夏の間に英気を養っておきましょう。